【おうちづくりコラム】理想の借入と現実の家づくりと

一般的に銀行からの借入は
(税込)年収の5倍ぐらいが適切だと言われています。
仮に世帯年収が500万円だとしたら
2500万円ぐらいが適切で、
3500万円銀行から借りたいとお考えなら
世帯年収が700万円ぐらい
あった方がいいという感じでしょうか。

もちろん、この説はなかなかいい線を行っていて
この実現が理想的なのは
火を見るよりも明らかなことなんですが、
どっこい現実を見てみると
20%以上建築費が値上がりした現在は、
この理想論からはかけ離れざるを得ない方の方が
圧倒的に多いというのが現実です。

例えば世帯年収500万円のご家族が
土地から買って家を建てる場合、
仮に自己資金が300万円あるとしたら
理想的なローンと自己資金を合計すると
2800万円が家づくりの総予算となるのですが、
購入しようとしている土地が1000万円だとしたら、
家そのものにかけられる予算は
マックス1500万円となり、
数年前まではこの予算でも
家を建てることが出来ていたものの、
現在の建築価格では
思い描いている理想を叶えるどころか
そもそも家を建てることすら難しいというのが、
悲しいかな今の現実です。

ゆえ、この場合使える土地があるなら
そこを使っていただくか、
不足分を自己資金とローンによって
賄っていただくというお話を
せざるを得ないということになります。

もっとも土地を買わなくてよくなれば
土地に費やす予定だった1000万円を
建築代(と外構代)に回すことが出来、
借入を増やすどころか
むしろ減らすことが出来るかもしれないので
まずはこちらを優先して
考えていただく方がいいですけどね。

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では、土地を買わないといけない方は
どうすればいいのか?

この場合、まずは購入する土地の価格を
少しでも落とせないかを優先して
考えていただくことをオススメします。
住む地域を変えるとか、
面積を小さくするなどによって、です。

理由は、理想的な予算からのはみ出しを
少しでも小さくするためです。

かつ、家の予算を少しでも小さくするために
コンパクトさを意識しながら
間取りを考えていただくことをオススメしています。

このように土地にせよ家にせよ
これまでの常識は一旦脇に置いていただき、
現状にフィットした考えになって
いただかないといけないのですが、
とはいえ、これを実行していただくことは
想像以上に難易度が高く、
おそらく大多数の方が年収の5倍ルールの範囲内では
全く収まらないと思います。

なので、最後に予算が大きくはみ出た場合、
どうしないといけないかについて
お伝えしていきたいと思います。

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✔️「攻撃は最大の防御なり」

それは勇気を持ってリスクを取り、
安全だと考えられている
銀行への貯金と生命保険を減らし、
その分を「長期積立投資」に回すことです。

ここでは銀行への預金が必要ない理由や
生命保険や学資保険がいらない理由、
そして医療保険もほどほどでいい理由
などについては触れませんが、
要は、今すぐこれらを見直して
夫婦そろって「新NISA」を活用しつつ
積立を開始してください。

そして、いつか仕事を辞める時まで
積み立てた資金を引き出すことなく
ずっと運用し続けていってください。

もちろん、未来のことなんて誰にも予測はつきません。
ですが、過去150年間のデータによると
年間で約10%ずつ資産が増えてきており、
今後も短期的・中期的には
世界情勢によって不安定な時期が定期的に訪れるものの、
長期的にはそのパフォーマンスを
きっと維持してくれるのではないでしょうか。

そしてそう考えると、
勇気を持ってそこに踏み込んだ人と
踏み込めなかった人とでは、
やがて迎える老後にとてつもない大差が開いていることは
もはや言うまでもありません。

というわけなので、
これから家を建てる方は、
同じタイミングでここまでするのが
セットであることを忘れずに
家づくりをしていただければと思います。

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